奥尻商工会
平成29年2月
【伴走型小規模事業者支援推進事業】
需要動向調査報告書
T 事業の概要
平成26年6月に商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律(平成5年法律第51号。以下「小規模支援法」という。)の一部が改正された。本改正により、小規模事業者の事業の持続的発展を支援するため、商工会及び商工会議所が、小規模事業者による事業計画の作成、およびその着実な実施を支援することや、地域活性化にもつながる展示会の開催等の面的な取組を促進するため、商工会及び商工会議所が作成する支援計画のうち、小規模事業者の技術の向上、新たな事業の分野の開拓その他の小規模事業者の経営の発達に特に資するものについての計画を、経済産業大臣が認定する仕組みが導入された(中小企業庁ホームページより引用)。
上述より、商工会及び商工会議所は小規模支援法に基づく経営発達支援計画を作成し、小規模事業者に対し有効な支援策を実施するため、伴走型小規模事業者支援推進事業を実施する必要がある。具体的には【地域の経済動向調査に関すること】、【需要動向調査に関すること】、【経営状況の分析に関すること】、【事業計画策定支援に関すること】、【事業計画策定後の実施支援に関すること】、および【新たな需要の開拓に寄与する事業に関すること】の事業を実施するものである。
奥尻商工会では、平成28年7月、経済産業大臣による経営発達支援計画の認定を受け、この計画に基づいた地域の小規模事業者の事業の持続的発展を支援するため、消費者ニーズの実態をしっかり把握し、個々の企業の業績向上につながる支援を行うことが求められている。
そこで、奥尻商工会では伴走型小規模事業者支援推進事業の指針にある【需要動向調査に関すること】の事業をおこない、地域内における消費者の買い物状況の把握、および各調査結果の分析をする。
なお、小規模事業者とは、製造業その他においては従業員20人以下、商業・サービス業においては従業員5人以下の事業者を指す。
U 調査の目的
奥尻町の地域経済を支える小規模事業者は、消費者ニーズの変化や需要の低下による売り上げの減少という問題に直面し、経営を持続的に行うためのビジネスモデルの再構築が必要となっている。
しかし、小規模事業者を取り巻く環境は急激に変化しているため、小規模事業者がその環境の変化について自力で情報収集を行うことは難しく、効果的な取り組みができていない。
そこで、伴走型小規模事業者支援推進事業として、同町内の消費者の需要動向調査を行う。これにより、奥尻町の小規模事業者を取り巻く環境(消費者ニーズ等)を正確に掴むことを目指す。
本調査における結果が、一社でも多くの小規模事業者の持続的経営に役立つことを願う。
V 調査の実施時期
平成28年12月〜同29年1月。
W 調査対象者
奥尻町内の消費者1,327世帯。
X 調査内容
実施アンケート票(40ページ)のとおり。
Y 調査方法
調査内容記載のアンケート用紙を郵送し、返信用封筒にて回収を行った。
Z 調査結果
アンケートの回収数は358枚であった。
なお、以下の調査分析の集計母数が358と異なるものがあるのは、未記入、または未選択の調査票があるためである。
1.基本情報(回答者の属性)
(1)住所
図表1 回答者の住所を示す。
有効回答アンケートは355。
図表1 回答者の住所
(2)性別
図表2 回答者の性別を示す。
有効回答アンケートは350。男性が177名(50.6%)、女性が173名(49.4%)である。
図表2 回答者の性別
(3)年代
図表3 回答者の年代(性別ごと)を示す。
有効回答アンケートは350。男女ともに「60代」が最も多く、次に「50代」が多くなっている。
図表3 回答者の年代(性別ごと)
(4)よく買い物に利用する交通手段
@よく買い物に利用する交通手段
図表4 よく買い物に利用する交通手段を示す。
有効回答アンケートは355。「自動車」が最も多く、全体の7割近くを占めている。
図表4 よく買い物に利用する交通手段
Aよく買い物に利用する交通手段(年代別)
図表5 よく買い物に利用する交通手段(年代別)を示す。なお、『図表4 よく買い物に利用する交通
手段』の回答「その他」は考慮していない。
年代が低いほど「自動車」を利用する割合が高くなっており、年代があがるにつれ「自動車」の利用
率は減少する。一方、年代があがるにつれ「徒歩」による買い物が多くなる。
図表5 よく買い物に利用する交通手段(年代別)
2.衣類の購入について
(1)衣類を最もよく購入する店舗
@衣類を最もよく購入する店舗
図表6 衣類を最もよく購入する店舗を示す。
有効回答アンケートは350。結果は以下のとおりである。「町外店舗」を利用する割合が半数近くを
占め、通販を利用している割合も3割以上となる。
・町内店舗 66名(18.9%)
・町外店舗 156名(44.6%)
・通販 118名(33.7%)
・その他 10名( 2.9%)
図表6 衣類を最もよく購入する店舗
A衣類を最もよく購入する店舗(年代別)
図表7 衣類を最もよく購入する店舗(年代別)を示す。
70代以上の4割は町内店舗で衣類を購入している。一方、30代〜60代はあまり町内店舗を利用せず、約半数が町外の店舗を利用している。また、全世代をとおして通信販売の利用割合が3割前後を占める。
図表7 衣類を最もよく購入する店舗(年代別)
(2)衣類の購入環境について満足しているところ
@衣類の購入環境について満足しているところ
図表8 衣類の購入環境について満足しているところを示す。
有効回答アンケートは278。総回答数は392件(2つまで回答可)。「品揃え」とする回答が最も
多く227(81.7%)を占める。
図表8 衣類の購入環境について満足しているところ
A衣類の購入環境について満足しているところ(年代別)
『図表8 衣類の購入環境について満足しているところ』で回答の多かった「品揃え」「店舗の雰囲
気」「接客・サービス」「営業時間」の4項目について年代別に分析する。
すべての年代において「品揃え」に満足していることが読み取れる。また、町内店舗での購入割合
が高い70代以上に着目すると、「店舗の雰囲気」「接客・サービス」に満足している割合が高いこと
がわかる。
図表9 衣類の購入環境について満足しているところ(年代別)
(3)衣類の店舗選定について重視するところ
@衣類の店舗選定について重視するところ
図表10 衣類の店舗選定について重視するところを示す。
有効回答アンケートは325。総回答数は466件(2つまで回答可)。「品揃え」とする回答が最も多く291(89.5%)を占める。
図表10 衣類の店舗選定について重視するところ
A衣類の店舗選定について重視するところ(年代別)
『図表10 衣類の店舗選定について重視するところ』で回答の多かった「品揃え」「店舗の雰囲気」「接客・サービス」「営業時間」の4項目について年代別に分析する。どの世代でも「品揃え」が6割以上を占める。また、30代は「店舗の雰囲気」をより重視することが読み取れる。
図表11 衣類の店舗選定について重視するところ(年代別)
(4)衣類の購入経路
@衣類の購入経路
図表12 衣類の購入経路について示す。
有効回答アンケートは341。結果は以下のとおりである。「ほとんど店舗」「店舗が多い」の回答を合わせると165(48.3%)と、半数近くの消費者が衣類を購入する際に店舗を利用していることがわかる。
・ほとんど店舗 89名(26.0%)
・店舗が多い 76名(22.3%)
・半分ずつぐらい 49名(14.4%)
・通販が多い 88名(25.8%)
・ほとんど通販 39名(11.4%)
図表12 衣類の購入経路
A衣類の購入経路(年代別)
図表13 衣類の購入経路(年代別)を示す。
60代〜70代以上は店舗の利用割合が高い。一方、それ以外の年代は店舗と通販を適度に使い分けていることが推測できる。
図表13 衣類の購入経路(年代別)
(5)衣類を購入する際に最も重視するところ
@衣類を購入する際に最も重視するところ
図表14 衣類を購入する際に最も重視するところを示す。
有効回答アンケートは346。「価格」が195(56.4%)で最も多く、「デザイン」が80(23.1%)と続く。
図表14 衣類を購入する際に最も重視するところ
A衣類を購入する際に最も重視するところ(年代別)
『図表14 衣類を購入する際に最も重視するところ』で回答の多かった「価格」「デザイン」「品質」 について年代別に分析する。いずれ年代でも6割近くが「価格」を最も重視しているが、70代以上では24.7%が「品質」を最も重視すると回答している。
図表15 衣類を購入する際に最も重視するところ(年代別)
(6)衣類を販売する店舗に行く(入店する)きっかけ
図表16 衣類を販売する店舗に行く(入店する)きっかけを示す。
有効回答アンケートは333。「購入目的があって」が217(65.2%)と、他の回答に比べて最
も回答数が多い。購入する目的物を決定してから店舗に行くことが読み取れる。
図表16 衣類を販売する店舗に行くきっかけで最も多いもの
3. 食品の購入について
(1)食品を最もよく購入する場所
@食品を最もよく購入する場所
図表17 食品を最もよく購入する場所を示す。
有効回答アンケートは347。結果は以下のとおりである。「地域スーパー」が最も多いが、次に多いのは「コンビニ」で99(28.5%)となる。
・地域スーパー 118名(34.0%)
・コンビニ 99名(28.5%)
・個人商店 81名(23.3%)
・通販 49名(14.1%)
図表17 食品を最もよく購入する場所
A食品を最もよく購入する場所(年代別)
図表18 食品を最もよく購入する場所(年代別)を示す。
30〜40代は「コンビニ」という回答が4割を超えている。対照的に、60代以降は「地域スーパー」や「個人商店」の利用が目立つ結果となっている。
図表18 食品を最もよく購入する場所(年代別)
(2)食品の購入環境について満足しているところ
@食品の購入環境について満足しているところ
図表19 食品の購入環境について満足しているところを示す。
有効回答アンケートは307。総回答数は438件(2つまで回答可)。「品揃え」が212(69.
0%)と7割近くを占める。次いで多かったのは「営業時間」で95(31.0%)となっている。
図表19 食品の購入環境について満足しているところ
A食品の購入環境について満足しているところ(年代別)
『図表19 食品の購入環境について満足しているところ』で回答の多かった「品揃え」「店舗の雰
囲気」「接客・サービス」「営業時間」の4項目について年代別に分析する。いずれの年代においても
「品揃え」が半数近くを占める。また、30代〜50代は「営業時間」に満足している割合が高いこ
とがわかる。
図表20 食品の購入環境について満足しているところ(年代別)
(3)食品の購入環境について不満に思うところ
@食品の購入環境について不満に思うところ
図表21 食品の購入環境について不満に思うところを示す。
有効回答アンケートは299。総回答数は427件(2つまで回答可)。「品揃え」が197(65.9%)と最も多い。これにより、食品を購入する際に「品揃え」を重視していることが読み取れる。
図表21 食品の購入環境について不満に思うところ
A食品の購入環境について不満に思うところ(年代別)
『図表21 食品の購入環境について不満に思うところ』で回答の多かった「品揃え」「店舗の雰囲気」「接客・サービス」「営業時間」の4項目について年代別に分析する。いずれの年代でも「品揃え」が半数近くを占める。また、40代は「店舗の雰囲気」への不満が少なく、「品揃え」への不満をもつ消費者が多いことが読み取れる。
図表22 食品の購入環境について不満に思うところ(年代別)
(4)生鮮食品の購入における店舗・通信販売の利用割合
@生鮮食品の購入における店舗・通信販売の利用割合
図表23 生鮮食品の購入における店舗・通信販売(インターネット含む)の利用割合を示す。
有効回答アンケートは337。「ほとんど店舗」「店舗が多い」と、店舗を利用する割合が7割近くを
占めることがわかる。
・ほとんど店舗 138名(40.9%)
・店舗が多い 98名(29.1%)
・半分ずつぐらい 56名(16.6%)
・通販が多い 35名(10.4%)
・ほとんど通販 10名( 3.0%)
図表23 生鮮食品の購入における店舗・通信販売(インターネット含む)の利用割合
A生鮮食品の購入における店舗・通信販売の利用割合(年代別)
図表24 生鮮食品の購入における店舗・通信販売(インターネット含む)の利用割合(年代別)を示 す。
いずれの年代も店舗利用の割合が5割以上を占めているが、年代が下がるにつれ通信販売の割合が高くなる点が特徴である。
図表24 生鮮食品の購入における店舗・通信販売(インターネット含む)の利用割合(年代別)
(5)加工食品の購入について店舗と通信販売の割合
@加工食品の購入における店舗・通信販売の利用割合
図表25 加工食品の購入における店舗・通信販売(インターネット含む)の利用割合を示す。
有効回答アンケートは339。「ほとんど店舗」「店舗が多い」の回答合計が236(69.6%)と
店舗を利用する割合が高い。
・ほとんど店舗 140名(41.3%)
・店舗が多い 96名(28.3%)
・半分ずつぐらい 49名(14.5%)
・通販が多い 47名(13.9%)
・ほとんど通販 7名( 2.1%)
図表25 加工食品の購入における店舗・通信販売(インターネット含む)の利用割合
A加工食品の購入における店舗・通信販売の利用割合(年代別)
図表26 加工食品の購入における店舗・通信販売の利用割合(年代別)を示す。
年代が上がるほど店舗の利用割合が高くなることが読み取れる。一方、30代は25.9%が「通販
が多い」と回答している。
図表26 加工食品の購入について店舗と通信販売の割合(年代別)
(6)自宅での調理とお惣菜などの加工食品の割合
@自宅での調理とお惣菜などの加工食品の割合
図表27 自宅での調理とお総菜などの加工食品の割合を示す。
有効回答アンケートは353。「ほとんど調理」「調理が多い」の回答合計が全体の7割にのぼっている。
・ほとんど調理 90名(25.5%)
・調理が多い 159名(45.0%)
・半分ずつぐらい 81名(22.9%)
・加工食品が多い 15名( 4.2%)
・ほとんど加工食品 8名( 2.3%)
図表27 自宅での調理とお総菜などの加工食品の割合
A自宅での調理とお惣菜などの加工食品の割合(年代別)
図表28 自宅での調理とお総菜などの加工食品の割合(年代別)を示す。
どの世代でも6割近くが自宅での調理の割合が高いが、60代以上が特にその割合が高いことが読み取れる。
図表28 自宅での調理とお総菜などの加工食品の割合(年代別)
(7)生鮮食品を購入する際に最も重視するところ
@生鮮食品を購入する際に最も重視するところ
図表29 生鮮食品を購入する際に最も重視するところを示す。
有効回答アンケートは350。「鮮度」という回答が最も多く192(54.9%)を占める。その後、
「価格」120(34.3%)と続く。
・価格 120名(34.3%)
・産地 29名( 8.3%)
・鮮度 192名(54.9%)
・大きさ・分量 8名( 2.3%)
・旬 1名( 0.3%)
図表29 生鮮食品を購入する際に最も重視するところ
A生鮮食品を購入する際に最も重視するところ(年代別)
『図表29 生鮮食品を購入する際に最も重視するところ』で回答の多かった「価格」「産地」「鮮度」の3項目について年代別に分析する。30代は「価格」をもっとも重視し、40代以降は「鮮度」をもっとも重視する傾向が読み取れる。
図表30 生鮮食品を購入する際に最も重視するところ(年代別)
(8)生鮮食品の地元産について
@生鮮食品の地元産について
図表31 生鮮食品の地元産についてを示す。
有効回答アンケートは335。「応援している」との回答が130(38.8%)と多い。また、「重視する」は64(19.1%)にとどまり、「こだわらない」とほぼ同数である。この結果より、進んで地元産生鮮食品を購入しないまでも、気には留めていることが読み取れる。
図表31 生鮮食品の地元産について
A生鮮食品の地元産について(年代別)
図表32 生鮮食品の地元産について(年代別)を示す。
年代ごとに大きな違いは見られなかったが、70代以上において「重視する」と回答した割合が約3割と高い比率を示している。
図表32 生鮮食品の地元産について(年代別)
(9)加工食品を購入する際に最も重視するところ
@加工食品を購入する際に最も重視するところ
図表33 加工食品を購入する際に最も重視するところを示す。
有効回答アンケートは329。「価格」を最も重視するという回答が194(59.0%)と全体の半
数以上を占める。
図表33 加工食品を購入する際に最も重視するところ
A加工食品を購入する際に最も重視するところ(年代別)
図表34 加工食品を購入する際に最も重視するところ(年代別)を示す。
年代が下がるほど「価格」を重視する割合が高くなる。一方、年代があがると「見た目」など、価格以外の要素を重視する傾向にある。
図表34 加工食品を購入する際に最も重視するところ(年代別)
(10)食品を一度に購入する分量
@食品を一度に購入する分量
図表35 食品を一度に購入する分量を示す。
有効回答アンケートは351。「三日分」が115(32.8%)、「1週間分」が82(23.4%)と、一度の買い物で多めに購入していることがわかった。買い物に車を使う(図表4より)ことがほとんどであることから見ても、車で買い物に出て、ある程度の量を買いだめしている傾向が読み取れる。
図表35 食品を一度に購入する分量
A食品を一度に購入する分量(年代別)
図表36 食品を一度に購入する分量(年代別)を示す。
「1週間分」に着目すると、年代が下がるほどその割合が高くなることが読み取れる。
図表36 食品を一度に購入する分量(年代別)
4.外食について
(1)外食を最もよく利用する場所
図表37 外食を最もよく利用する場所を示す。
有効回答アンケートは319。結果は以下のとおりである。「食堂」が131(41.1%)と半数近くを占めている。
・寿司店 68名(21.3%)
・居酒屋 64名(20.1%)
・食堂 131名(41.1%)
・その他 56名(17.6%)
図表37 外食を最もよく利用する場所
(2)お店選びで最も重視するところ
図表38 お店選びで最も重視するところを示す。
有効回答アンケートは318。結果は以下のとおりである。「味」を重視するという回答が248(78.0%)と圧倒的に多い。
図表38 お店選びで最も重視するところ
(3)店舗で気になること
@店舗で気になること
図表39 店舗で気になることを示す。
有効回答アンケートは273。「店舗汚れ」が気になるとする回答が97(35.5%)と最も多く、
続いて多かったのは「他人の喫煙」で53(19.4%)となる。
図表39 店舗で気になること
A店舗で気になること(年代別)
図表40 店舗で気になること(年代別)を示す。
年代がさがるほど「他人の喫煙」が気になっている。また、年代が上がるほど「料理の見た目」が気
になるとする回答割合が増加する。
図表40 店舗で気になること(年代別)
(4)飲食店に一緒に行くことが多い人
図表41 飲食店に一緒に行くことが多い人を示す。
有効回答アンケートは315、総回答数は402(2つまで回答可)。「家族」が164名(52.1%)
と最も多く、「友人」「仕事関係者」と続く。
図表41 飲食店に一緒に行くことが多い人
(5)飲食店のスタンプカードについて
@飲食店のスタンプカードについて
図表42 飲食店のスタンプカードについてを示す。
有効回答アンケートは324。結果は以下のとおりである。「あまり気にしない」という回答が152
(46.9%)ある一方で、「意識している」「少し意識する」を合わせると152(46.9%)と同
数であった。半数近くの消費者がスタンプカードを意識しているということがわかる。
・意識している 75名(23.1%)
・少し意識する 77名(23.8%)
・あまり気にしない 152名(46.9%)
・もらっても捨てる 5名( 1.5%)
・もらわない 15名( 4.6%)
図表42 飲食店のスタンプカードについて
A飲食店のスタンプカードについて(年代別)
図表43 飲食店のスタンプカードについて(年代別)を示す。
60代を除き、すべての年代で約半数が「意識している」もしくは「少し意識する」と回答している。
一方、50代以降からは「もらっても捨てる」「もらわない」という回答が増えていることがわかる。
図表43 飲食店のスタンプカードについて(年代別)
(6)食事をする際、座敷とテーブルどちらが好みか
@食事をする際、座敷とテーブルどちらが好みか
図表44 食事をする際、座敷とテーブルどちらが好みかを示す。
有効回答アンケートは335。結果は以下のとおりである。「座敷」が136(40.6%)と最も多いが、「どちらでも」と答えた消費者も106(31.6%)にのぼる。
・座敷 136名(40.6%)
・テーブル 93名(27.8%)
・どちらでも 106名(31.6%)
図表44 食事をする際、座敷とテーブルどちらが好みか
A食事をする際、座敷とテーブルどちらが好みか(年代別)
図表45 食事をする際、座敷とテーブルどちらが好みか(年代別)を示す。
年代が下がるほど「座敷」との回答割合が高くなる。一方、年代が上がると「テーブル」と回答する
割合が高くなる。
図表45 食事をする際、座敷とテーブルどちらが好みか(年代別)
(7)近所に欲しい飲食店
図表46 近所に欲しい飲食店を示す。
有効回答アンケートは307。「喫茶」が120(39.1%)と全体の4割近くを占める。
図表46 近所に欲しい飲食店
(8)外食時のインターネット利用について
@外食時のインターネット利用について
図表47 外食時のインターネット利用についてを示す。
有効回答アンケートは305、総回答数は344件(複数回答可)。「使わない」という回答がほとんどで、193(63.3%)にものぼる。最もよく使われているのは「店舗検索」が70(23.0%)
であった。
図表47 外食時のインターネット利用について
A外食時のインターネット利用について(年代別)
図表48 外食時のインターネット利用について(年代別)を示す。
30代では「クチコミチェック」、40代〜50代では「店舗検索」が主に使われており、60代以上になると7割以上が「使わない」と回答している。
図表48 外食時のインターネット利用について(年代別)
5.サービス業について
(1)よく利用するサービス業
図表49 よく利用するサービス業について示す。
有効回答アンケートは320。総回答数は419件(2つまで回答可)。「飲食」が162(50.6%)
と最も多く、「理美容」が137(42.8%)と続く。
図表49 よく利用するサービス業
(2)奥尻で不足または必要と感じるサービスについて
図表50 奥尻で不足または必要と感じるサービスについて示す。
基本的に原文ママ掲載している。
図表50 奥尻で不足または必要と感じるサービスについて
(3)自宅から店舗までどのくらいの時間なら利用するか
@自宅から店舗までどのくらいの時間なら利用するか【徒歩の場合】
図表51 自宅から店舗までどのくらいの時間なら利用するか【徒歩の場合】を示す。
有効回答アンケートは330。結果は以下のとおりである。「10分まで」が154名(46.7%) と半数以上を占めている。
・5分まで 80名(24.2%)
・10分まで 154名(46.7%)
・20分まで 33名(10.0%)
・30分まで 10名( 3.0%)
・気にしない 53名(16.1%)
図表51 自宅から店舗までどのくらいの時間なら利用するか【徒歩の場合】
A自宅から店舗までどのくらいの時間なら利用するか【徒歩の場合】(年代別)
図表52 自宅から店舗までどのくらいの時間なら利用するか【徒歩の場合】(年代別)を示す。
年代別にみると、年代が上がるほど「5分まで」の割合が上がり、70代は約3割を占める。
高齢者は自宅の周辺店舗を利用することが多いと読み取れる。
図表52 自宅から店舗までどのくらいの時間なら利用するか【徒歩の場合】(年代別)
B自宅から店舗までどのくらいの時間なら利用するか【自動車の場合】
図表53 自宅から店舗までどのくらいの時間なら利用するか【自動車の場合】を示す。
有効回答アンケートは318。結果は以下のとおりである。徒歩の場合と比べて行動範囲が広がっており、「気にしない」との回答が80名(25.2%)にのぼる。
・5分まで 51名(16.0%)
・10分まで 75名(23.6%)
・20分まで 74名(23.3%)
・30分まで 38名(11.9%)
・気にしない 80名(25.2%)
図表53 自宅から店舗までどのくらいの時間なら利用するか【自動車の場合】
C自宅から店舗までどのくらいの時間なら利用するか【自動車の場合】(年代別)
図表54 自宅から店舗までどのくらいの時間なら利用するか【自動車の場合】(年代別)を示す。
年代別にみると、30代では遠くの店舗も利用するが、年代が上がるにつれ「10分まで」の割合が
高くなっている。
図表54 自宅から店舗までどのくらいの時間なら利用するか【自動車の場合】(年代別)
(4)店舗選びについて
@店舗選びについて
図表55 店舗選びについてを示す。
有効回答アンケートは307。「チラシを見て」が106名(34.5%)と最も多く、「なんとなく」
が92(30.0%)、「クチコミで」が68(22.1%)と続く。
図表55 店舗選びについて
A店舗選びについて(年代別)
図表56 店舗選びについて(年代別)を示す。
年代が上がるほど「チラシを見て」店舗を選ぶ割合は増加し、70代では57.4%を占める。また、
30代〜60代に着目すると、「クチコミで」と回答する割合が、年代が上がるほど高くなる。
図表56 店舗選びについて(年代別)
(5)2回目以降も利用する基準
@2回目以降も利用する基準
図表57 2回目以降も利用する基準を示す。
有効回答アンケートは309。「サービス品質」110(35.6%)、「価格」108(35.0%)
のふたつの理由が並ぶ。
図表57 2回目以降も利用する基準
A2回目以降も利用する基準(年代別)
図表58 2回目以降も利用する基準(年代別)を示す。
30代〜50代は「サービス品質」と回答する割合が特に高い。60代以上になると「価格」を決め
手とする消費者が増える。また、年代が上がるほど、「家から近い」ことを基準に2回目以降利用するか
どうかを決定していることもわかる。
図表58 2回目以降も利用する基準(年代別)
(6)サービス業のスタンプカードについて
@サービス業のスタンプカードについて
図表59 サービス業のスタンプカードについてを示す。
有効回答アンケートは336。結果は以下のとおりである。「意識している」「少し意識する」を合わせると210(62.5%)と、サービス業においてスタンプカードが意識されていることが読み取れる。
・意識している 105名(31.3%)
・少し意識する 105名(31.3%)
・あまり気にしない 115名(34.2%)
・もらっても捨てる 2名( 0.6%)
・もらわない 9名( 2.7%)
図表59 サービス業のスタンプカードについて
Aサービス業のスタンプカードについて(年代別)
図表60 サービス業のスタンプカードについて(年代別)を示す。
60代を例外として、年代が上がるほど若干「意識している」「少し意識する」の合計割合が高まる傾向にある。
図表60 サービス業のスタンプカードについて(年代別)
6.その他
図表61 奥尻で生活するうえでお気づきのことを示す。
基本的に原文のままで掲載している。
図表61 奥尻で生活するうえでお気づきのこと
[ 総括
本調査の目的は、奥尻町の地域を支える小規模事業者が経営を持続的に行うために、消費者の需要動向を把握することである。消費者の需要動向を把握することで、現状のビジネスモデルが今後も成り立つのかを確認し、必要に応じてビジネスモデルを再構築する。
そこで、最後に本調査の結果のなかで、地域の小規模事業者が特に押さえておきたいデータをまとめておきたい。
1.衣料品小売店
衣料品の購入店舗をみると、町内店舗が2割弱、町外店舗が4割超、通信販売が3割超という結果となった。特に30代〜50代において町内店舗の利用率が低い。購入者は「品揃え」の良い店舗で購入したいと考えており、また、「価格」も重視していることがわかった。
2.食料品小売店
(1)食料品全般について
食料品の購入店舗をみると、年代が上がるほど個人商店の利用率があがることがわかる。個人商店の利用率を年代別にみると、40代以下は利用率が1割以下であるのに対し、50代で2割弱、60代以上では3割超となっている。このデータより、食料品小売店が主要顧客とすべきは50代以上の顧客層であることが読み取れる。また、購入者がもっとも重視する要素は「品揃え」であるため、消費者ニーズにあった商品の品揃えが重要であることがわかる。
(2)生鮮食品について
消費者が生鮮食品を購入する際、54.9%が「鮮度」を重視している。また、地元産の生鮮食品について「重視する」「応援している」の合計が57.9%となるなど、地元産の生鮮食品が購買動機となり得ることがわかる。
加えて、奥尻町にどのような店舗が欲しいかを尋ねたところ「鮮魚店」等の回答が多い結果となった。 このことからも、奥尻町の消費者が鮮度の良い食品を扱う店舗を求めていることが読み取れる。
3.飲食店
奥尻町の消費者が飲食店選びで最も重視する点は「味」である。当然ではあるが、飲食店はまず「味」で勝負したい。
飲食店の店舗で気になる点を尋ねたところ、「店舗汚れ」との回答が最も多かった。その他には、年代が下がるほど「他人の喫煙」が気になっており、テーブル席よりも座敷席を好む傾向にあることがわかった。また年代が上がるほど「料理の見た目」が気になるとする回答割合が増加する傾向にあった。若
年層をターゲット顧客にするのであれば、分煙や禁煙、座敷席の整備を行いたい。一方、高齢層をターゲット顧客にするのであれば料理の見た目への工夫を加えることが有効であることが読み取れる。
なお、住民の4割近くは近隣に「喫茶店」が欲しいと回答しており、既存の店舗に喫茶機能を付帯するのも集客には有効であることがわかる。
4.サービス業
サービス業の商圏を確認する。徒歩で来客する顧客を対象とするのであれば10分圏内が商圏となる。
また、自動車で来客する顧客を対象とするのであれば20分圏内が商圏となる。また、店舗選びについては、年代が上がるほど「チラシを見て」店舗を選ぶ割合は増加し、70代では57.4%を占めている。また、30代〜60代に着目すると、「クチコミで」と回答する割合が、年代が上がるほど高くなっ
ている。以上の結果より、広告宣伝費を使い新規顧客を獲得するには、まずは対象とする商圏に対し、チラシの配布を検討したい。
また、スタンプカードを「意識している」「少し意識する」の回答合計が6割を超えることから、リピート利用を促進するためにスタンプカードの発行が有効であることがわかる。
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